SHOPPING

洋服は脱ネットショッピングでいってみようと思い立った。
都内に住んでいて、〆切さえ守ればどう時間を使ったっていい働き方を私はしている。会社員時代、グラフィックデザイナーという職業柄、常に、ああ私は労働時間の割にはそれほどお財布事情がよくない仕事をしているんだなと思っていた。それでもやっぱり好きな感じのものが着たい。お金が無くても、お店が開いている時間に間に合わなくても、お洋服が欲しい。しかも粗悪じゃなくてできればセールになった良いやつ。となると、自然にZOZOでしか買わないようになり、9年経った。
でも、ふと気づいたらもうそういう買い方をしなくてもよくなっている自分になっていた。さすがにあの頃よりお財布は泣かなくなったし、毎日何かしら働いてはいるけど、朝から晩まで働いて、へとへとのガタガタになって身体を引きずるように終電で帰宅しなくてもよくなった。
職業柄、トレンドは知らなきゃまずい立場に私は居て、雑誌やインスタで見ているから、一応ある程度は把握している自覚はある。でも町に出ると違う。コーデが何パターンかに分類できたり、同時に、そういう作られて完成されたスタイリングの上を行ってる、お見事!という人が居たり。体型の活かし方も見ていて本当に楽しい。単純に、おもしろいなあと思うことも良いことだし、私には万人万様の着こなし方をたくさん見ていく義務がある。少なくとも、ファッション系の仕事をいただいている間は、普通の人よりちょっとぐらいは「判ってます」って顔ができなくちゃ。

ZOZOには、本当にお世話になった。ZOZOが無かったら、私のあの若く忙しく貧しい時期の楽しさは半減していたと思う。普通に買うことしかできなかったなら絶対に買えてなかったものがたくさんある。今生のお別れではないにせよ、一旦そういう気持ちであることを心の中でだけど伝えたい。そんな、ちょっとしんみりした気持ちになるくらい、本当にお世話になったのだ。

有言“半”実行の私だけど、今回はよくやったと思う。1週間くらい前にそう決めて、今日その機会が訪れたわけだ。「店員さんがマークしてくるのが苦手だ」という私のウィークポイントを乗り越えて、やってみてよかった。向こうはプロフェッショナル。当たり前といえば当たり前なんだけど、自分ではおよそ検討もつかないことをいろいろ教えてくれた。試着めんどくさ病なのだが、それも今日は乗り越えて、平日の昼間だからスイスイだった。割と内向的なのでそういうのにいちいち気合が要る。でも今日は良かった。

以前、とてもセンスの良い横浜っ子の友人が言っていたことを思い出している。その人は自分が元アパレルだったこともあって、買い物するときは何でも、いつでも、店員さんに聞くのが大好きだと言って、そういえば確かに、表参道のラルフローレンでは革靴か何かのことを、渋谷の電気屋では絶対いま必要ない買わないであろう冷蔵庫のことを聞いてみていたっけ。ちょっと関係ないけど、銀座のアバクロでは「見てこの人!メチャメチャかっこいいよ」と臆せず普通に指差して、店員さんをテレさせていた。
私はいい大人になった今日も、店員さんに恐れ入って最初はなかなか声も出せなかったけど、そういう臆さない気持ちの持ち様がいいなあと、懐かしさと一緒に思った。

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